母のところへ今年の5月に結婚したばかりの従妹が来てくれました。
結婚式には母も招待されていたのだけれど、列席できる体力気力に自信がもてなくて付き添いの私共々失礼してしまったのです。お祝いだけ送り欠席だった母のところに旦那様を紹介にきてくれた従妹はとても幸せそうに輝いていました。
従妹とはいえ、私自身は彼女と今日を含めても数える程しか会っていません。彼女が生まれてすぐに私はこの家に嫁いでしまったので、叔母や彼女の姉であるもう一人の従妹の三人で年に一度くらいは叔母の姉である母のところへ遊びに来ていたというのですが、私は会える機会がなかったのでした。私が子供の頃は6歳年上の叔母とは姉妹のようで、末っ子の叔母は私をとてもかわいがってくれたのですが。年の離れた従姉妹同士は会う機会も希なまま過ぎ、昨日私と会った時に彼女は「もしかして初めてお会いしますか?」なんて言っていました。初めてではなく、彼女の母親である叔母の葬儀の時、彼女の姉である私のもう一人の従妹の結婚式にも会っている筈ですが、人の出入りの多い時ばかりなので会っていた記憶が無くても仕方ないでしょう。
叔母は四十代前半という若さでガンに冒され亡くなりました。その頃広島に住んでいた私は叔母の葬儀のために香川県の坂出まで新幹線と宇高連絡線を乗り継いで駆けつけました。瀬戸大橋が完成する直前の春の事でした。
叔母の通夜や葬儀の時、中学校の制服のセーラー服を来た従妹の悲しみが私だけではなく参列者胸を打ちました。母親の支えがまだ必要な年頃の時に母を失った少女であった従妹でした。今日の彼女は、その頃の面差しを残しながらも大人になった頃の叔母にもどこかしら似ていて、すてきな女性に成長していました。
認知症の母はもう一人の姪である彼女の姉との思い出ばかり話して、私は焦ったりもしたけれど、幸せな若い人たちとのひとときは母にとっても嬉しい午後だったようでした。雨上がりで暖かな師走の週末の午後でした。




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